January 07, 2013

中国で稼ぎ、海外で消費するというのが、中国の富裕層の多くにとってすでに生活の一部になっている。

これは中国経済にとって痛手であり、国内の冨が流出し続けるということを意味する。
中国経済の伸びが鈍化し、経済構造の調整が進行中で、富裕層の国内消費による内需の牽引がすぐにも必要とされるが、富裕層が海外で消費する権利を尊重することも必要。

中国人観光客の海外での消費額は2012年には850億ドル(約5296億元)に達し、米国とドイツの消費額に追いつき、追い越した可能性があるという。

2012年は、2011年の中国人観光客の海外消費額は約3千億元でに比べると大幅な増加が認められる。そして、2013年もさらに加速した伸びを維持することが予想される。グローバル経済が低迷してい中で、中国人観光客の海外消費はグローバル経済や他国のGDPに大きく貢献している。


中国人観光客が海外消費に向かう一番の原因は資産の問題にある。
富裕層の資産が急速に伸びているだけでなく、所得の格差が拡大を続けており、富裕層はのびのびと消費をすることになる。
また、一部の人は、公金で消費しているのも、まだ袖の下社会を表している。
富裕層も含め、今後海外で消費する金銭がどこから来たものか、監視が始まるだろう。


第二の原因は海外市場の誘惑にある。
ぜいたく品の価格もその一つだが、それよりも質が気になるようだ。
多くの人が、中国国内市場の商品を信じていないのだ。それは、ブランドショップにおいても同様であり、ニセモノの流通は、まだまだ勢いを止められない。

また、中国のぜいたく品価格は、平均してフランスより70%高く、米国より50%高く、香港地区より約45%高い。
輸出入にかかる関税、
増値税(付加価値税)、消費税が非常に高いのである。

不動産業界に関しては、調整政策によって富裕層が国内消費ができず、海外消費に走らざるを得ないのである。富裕層が懸念する資産の安全性は、中国では難しくなってきているのだろう。

中国の高資産保有者のうち、海外の資産を保有する人が3分の1に上るという。
国内の資産が流出するのを防ぐための法律が、すぐにでもできそうな予感がする


(17:47)