March 05, 2020

世界知的所有権機関(WIPO、加盟国192カ国)
本部:スイス・ジュネーブ

フランシス・ガリ現事務局長の後任として、シンガポール特許庁長官のダレン・タン氏が当選した。タン氏は5月のWIPO総会で正式に任命され、10月に就任する。任期は6年。

WIPOの主な業務は、知的財産に関するルールの策定、国際出願制度の運用管理、知的財産分野での新興国支援などだ。事務局長選はWIPO加盟国のうち、83カ国により構成されるWIPO調整委員会で実施され、各国が1票ずつを有し、投票が行われる。事務局長の任期は6年。

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WIPO事務局長選は米中貿易戦争にも影響を与えるだけに、その行方が注視されていた。

中国は欧米企業から知的財産を盗む国として知られている。その国の出身者がWIPO事務局長に就任するなんてありえない。王彬穎氏はWIPOに勤務する前は中国国家工商行政管理総局に勤めていた中国共産党メンバーである。


中国は15ある国連の専門機関で既に4つの機関のトップを手中にしており、その地位を自国のために利用しているとの批判も浴びている。

1:国連食糧農業機関(FAO)-屈冬玉事務局長
2:国連工業開発機関(UNIDO)-李勇事務局長
3:国際電気通信連合(ITU)-趙厚麟事務総局長
4:国際民間航空機関(ICAO)-柳芳事務局長


中国以外の国は、これ以上中国の思うようにはさせないよう、些細なことまでもアンテナを張り巡らす必要がある。



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