June 03, 2014

中国はすでに世界最大のネット小売市場となり、2013年の利用者は3億200万人に上り、取引額は1兆8500億元(約30兆3571億円)に達し、社会消費財小売総額の7.8%を占めた。

ECは戦略的新興産業として、経済成長、産業改革、流通進歩に重要な役割を発揮しており、内需・消費の拡大と、雇用を促進している。

〇8割以上の世帯でネットショッピングを利用
中国中央テレビ(CCTV)が発表した「中国経済生活大調査2013-2014年」によると、13年にネットショッピングをしたことのある世帯は81.52%に達し、18-25歳の若年層が特にネットショッピングを好むことがわかった。
(テレビの調査なので、IPTVを含むメディアを見ている人のみでの調査なので、全人口とは環境が違う)
都市別にみると、海南省、西蔵(チベット)自治区、江蘇省。よく購入される商品は衣類、書籍、デジタル家電製品だった。ネット小売を含むeコマースが中国経済を後押しし、促す役割を果たしている。蔡副司長の説明によれば、ネット小売は全国津々浦々に触手を伸ばし、消費の牽引作用がますます顕在化している。また一方で、eコマースの発展は雇用や起業を力強く促進しており、全国のネット店舗で働く人や起業してネット店舗を開設した人は962万人に達した。

〇時間や空間に縛られない強みを発揮
中国は人口が多く、ネット利用者が増えれば、必然的に市場も大きくなる。
実店舗の小売と違い、ネット小売には時間や空間などの制限がなく、消費者にメリットを感じさせる。特に、都市部ではない地域においては、位置、商品数、サービスなど実店舗では到底できない部分を払拭できたのである。
さらに、スマートフォンの急速な発展が、買い物に不便だった地域の消費者の買い物を便利なものにした。これまでは農村に暮らす人々が町に行かなければ買えなかった商品も、今では携帯電話を開けばどこでも手に入り、安価なものも多い。低所得層のニーズも増えて当然なのだ。

〇本当のEC環境が整うのはこれから
まだ成長期のため、まだまだ問題は多い。中国のECは急速に発展すると同時に、一連の矛盾点や問題も抱えており、法治や信用の面でまだ十分とはいえず、地域の発展がバランスを欠き、支援システムの発達が遅れている。
現在のECサービスには、商品の交換が難しい、カードが利用できない、物流日程、商品の品質、消費者の権利保護が難しいといった問題があり、支払いの安全性、製品の品質、サービスなどの面で、もうワンランク上の対応が必要となっている。



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